
BUSINESS
事業者紹介
地元で愛された味を、もう一度。【ブランデーケーキ工房 MONTAN(モンタン)】
吉良吉田駅近くの国道247沿い、かつてこの場所には、“やまでん”というパン・洋菓子店がありました。創業から95年。先代が営んだ40年もの間、地域の方々に愛されてきたお店は、惜しまれながら一度幕を下ろしました。
それから年月を経て、お店の看板商品だったブランデーケーキを中心に、新たなかたちでお店を再開させたのが“MONTAN(モンタン)”です。

手がけるのは、幼い頃から“やまでん”を1番近くで見続けてきた“やまでん”店主の息子さん・西山章宏さん。一度は会社員として働いていた西山さんですが、地元の方々からの「またあの味が食べたい」「再開してほしい」という声に背中を押され、多くの人を魅了した思い出の味を継ぐことを決意しました。
ブランデーケーキは焼き上げた生地にブランデーシロップに漬け、1か月以上寝かせて中までしみ込ませまた大人のスイーツで、バター風味のプレーンと濃厚なチョコレートの2つの味があります。芳醇なブランデーの香りは大切な方への贈り物や自分へのご褒美にぴったりです。
「やまでんのブランデーケーキの味を再現することは簡単な道のりではありませんでした。」と語る西山さん。かつてのレシピをもとにしながらも、今の環境に合った味に仕上げるまで、試作は27回にものぼりました。焼き時間や材料の配合、気温による仕上がりの差など、細かな調整を重ねてようやくたどり着いた現在の味。それは「昔と同じ味だね」と多くのお客様に喜ばれています。


ブランデーケーキの専門店としてオープンしたモンタンですが、お客様の要望でシフォンケーキやクッキーなどの商品も増えています。
西山さんのお父さんである先代も工房に立ち、かつての商品を一緒に焼き上げています。
しっとりふわふわのシフォンケーキはすっかり定番となり、アーモンドチュイールやココナッツマカロンというクッキーは週3日の営業日には完売してしまうほどの人気ぶりです。

モンタンでは以前お店だった場所の玄関先のスペースで、1つひとつ丁寧にお菓子をお渡ししています。その素朴さこそが、訪れる方の心を和ませているのかもしれません。

吉良吉田の地で、こじんまりと丁寧に。そして長く愛されるように。懐かしい記憶の味を新たな物語とともに、今日も西山章宏さんの手から心を込めてお届けしています。
