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支援事例

新たな挑戦-金型技術を活かした地域活性化-【株式会社宮後】

 株式会社宮後は1976年の創業以来、自動車関連・OAチェア用のウレタン発泡金型の製作を手掛けてきました。長年にわたり培ってきた金型製作の技術を活かしながらも、新たな分野への挑戦を模索していた同社。そんな中、ある依頼がきっかけで、新たな展開を迎えることになりました。




人形焼きの焼き型製作が転機に

 数年前、県内のとある市町村から公式キャラクターの人形焼きの焼き型製作を依頼されました。宮後にとって、食品用の焼き型を作るのは初めての試み。自動車関連の金型とは求められる精度や加工技術が異なり、試行錯誤の連続でした。しかし、持ち前の技術力と創意工夫を活かし見事焼き型は完成しました。この経験が宮後にとって新たな可能性を開く転機となったのです。

“まーちゃ焼き”の誕生とキッチンカーでの挑戦

 人形焼きの焼き型製作で得たノウハウを活かし、今回新たに取り組んだのが、西尾市観光協会公式キャラクター“まーちゃ”の焼き型製作です。まーちゃは、西尾市を象徴するキャラクターとして親しまれており、その愛らしい姿を焼き菓子として表現できないかと考えたのです。
 さらに、まーちゃ焼きをより多くの人に楽しんでもらうため、宮後ではキッチンカーを製作し、市内外のイベントに出店。焼きたてのまーちゃ焼きを提供しながら、地域の人々との交流を深めています。イベント会場では「かわいい!」といった声が寄せられ、幅広い年代に親しまれています。




ニコラボでの相談から生まれた「小型焼き型」を開発中

 “市内外の方に焼き型製作技術を知ってもらい、なおかつ『まーちゃ焼き』を通じて地域全体を盛り上げるにはどうすればいいのか”
 取締役代表の水野浩二さんはニコラボに相談を持ち掛けました。ニコラボでの面談を通じ、キッチンカーだけではなく市内の飲食店でも手軽にまーちゃ焼きを提供できるようにすることが地域の活性化にも繋がるのではという結論に至り、新たに小型の焼き型を開発することを決意。まーちゃ焼きが広がることで、市内の飲食店にも新たなメニューが生まれ、地域全体が盛り上がるきっかけになることを期待しています。
 「当社だけでなく、多くの事業者さんと一緒にまーちゃ焼きを広めていきたいです。焼き型を活用して、新しい地域の名物として定着させることで、西尾市の魅力をさらに発信できると考えています。」と水野さんは語ります。







 これまで自動車関連の金型製作を主力としてきた宮後ですが、新たな分野への挑戦を通じて、ものづくりの可能性をさらに広げています。地域とのつながりを大切にしながら、これからも新しい挑戦を続けていく宮後の取り組みに注目です。


株式会社宮後

西尾市中畑町水荒井52番地7

https://miyago.jp/