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技術とアイデアで切り開く新たな一歩（１）【金山化成株式会社】
昭和35年の設立以降、主に企業向けの製品を扱ってきた発泡樹脂製品メーカー【金山化成株式会社】。今回は、老舗メーカーの“消費者向け直販商品作り”という新たな挑戦について伺った。
「今まで企業向けの製品を扱っていたため製作から消費者にお届けするまでの部分が知見としてありませんでした。今後の社員のスキルアップ、リクルート等を含めてのブランディングの観点からも商品開発からお客様にお届けするところまでを一貫しておこなうことが弊社にとって新たな挑戦になると思い、今回のプロジェクトをスタートしました」。
BtoB（企業間取引）からDtoC（メーカ直販）への挑戦の第一歩として、社内で出た30点を超えるアイデアの中から審議会を経て4点を商品化。1点目は、昨年販売されたマルチバスタブトレー「Solace(ソレイス)」。Solaceに続く、2点目の商品が【空手瓦割り しろおび達人】である。
「SNS等で瓦割り動画をよく目にしていたのですが、本物の瓦はとても硬くなかなか一般の人には体験できないことに気がついたのがきっかけで、それならお子さん・女性・シニアの方々でも楽しく気持ちよく割れる瓦を作ってみようということで考案しました。一般的に発泡スチロールは柔らかいイメージがあると思いますが、この商品は弊社の技術を駆使し、本格的な瓦割りを気軽に楽しむことができる適切な硬さに作られています。割ったときの割り感、割れた時の音、触ったときの感触や見た目も、より本物に近づけるため何度も試作を重ね、ようやく完成しました」。割っても飛び散らず、原料が発泡ポリスチレンであることで破片で怪我をする心配もないため、老若男女問わず楽しめるのが本物の瓦との大きな違いであり強みの一つである。
実際体験してみると、軽い力で割ることができるにも関わらず、本物の瓦を割ったかのような部屋中に響き渡る衝撃音、割った後の爽快感・達成感、商品名どおり“しろおび達人”になった気分を味わうことができた。
「今後は、国内だけではなくインバウンドで来日された外国の方々に日本文化を気軽に体験していただけるよう展開していければと思っています」。
今後“しろおび達人”を通して、日本文化とともに発泡樹脂の可能性が世界に発信されていくことだろう。
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